映画『沈黙-サイレンス-』ネタバレなし(?)感想

遠藤周作原作×マーティ・スコセッシ監督

主演アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー。

私の出身が長崎で、隠れキリシタンには馴染みがあるので(どんな馴染みだw)テーマを見た瞬間、気になって、普段映画を観ないワタクシでも、つい行ってしまいました。

本物の踏み絵、ロザリオ、マリア観音などは長崎歴史文化博物館に展示されているよ!

映画館ってなんぜポップコーンを食べたくなるんだろうか

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『沈黙公式サイト』

日本で15年にわたり布教活動を続けていたフェレイラ神父(リーアム・二ーソン)との連絡が途絶え、唯一届いた手紙には棄教したとの知らせ。

若き2人の神父ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライバー)が長崎に向かう。

これなんていうディーグレ?

アンドリューはユダヤ系アメリカ人なので、実にイエズス会の神父感のあるビジュアルだった。

イエズス会の黒のロングコートって・・・格好いい///

映画を見て、私が感じたことについて書いていく。(たぶん、そんなにネタバレしてないよ)

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正しいって何だろ?

江戸初期、キリシタン弾圧下の長崎が舞台。

日本にひそかに根付いたキリスト教は、独自の教義に変わっていて、本来のキリスト教とは解釈がずれている信者とロドリゴの間で微妙に食い違うシーンがある。

また、日本では神道の『神』と仏教の『仏』の概念が混在しているし、神の概念なんか違うから日本にキリスト教が根ざしづらい背景があり、キリスト教 vs. 仏教で井上筑前守(イッセー尾形)との間で「教義の正しさ論争」をしてもすれ違う。

平行線だったろうな。

そして、

信念を貫いて殉死するのか?

棄教して生き延びるか?

これは映画中で常にせめぎあっていて、どちらの選択が正しいか論争ってできないな・・・と思った。

絵踏みをするのかしないのか、、死ぬのか生き延びるの、誰かを助けるのか見捨てるのか、その一動作に猛烈な葛藤が織り込まれている。

アンドリューもインタビューで話していますが、すべての人が正しくて、すべての人が間違っている。善悪も白黒も、きっちりと線引きすることができないのだ。

深い。

自分が責められる vs. 自分のせいで誰かが責められる

当時のリアルな拷問とか処刑とか出てきます。

熱湯のシャワーを浴びせられる

海でざっぱんざっぱん潮攻めにされる(モキチ:塚本晋也とかあれは役者さんスゴイわ)

逆さづりにされる

簀巻きにされて海に突き落とされる・・・

肉体的苦痛を浴びせられるのと、他人が目の前でひどい仕打ちに遭うのを目撃する精神的苦痛(そして「お前のせいでみんなが苦しむんだ」と責められる)とで信者やパードレは「転べ(=棄教せよ)」とプレッシャーをかけられます。

その両方の攻め方に耐え抜けるヒトって、ほとんどいないと思う。

パードレ(神父)にせよ、信者にせよ、ひどい仕打ちにあい、神に祈っても、問いかけても、タイトルの「沈黙」の通り、神は沈黙したまま、祈りに応えない。

神に助けを祈っても、現実が変わらないと神の存在を信じる気持ちが揺らいでくる。しかし、自分で決断して、行動しないといけない。

罪の赦しってヒトにゆだねるもの?

キリスト教って、懺悔(劇中では告解)するけど、罪の告白をして、ヒトに許されるシステムって、改めて考えると奥が深いというか…。

自分で自分の罪悪感をぬぐうのをヒトにゆだねると、キチジロー(窪塚洋介)はもろに弱くて、ロドリゴに何度も告解を迫るのが彼独特の弱さと狂気を感じる。

ただ、キチジローが抱える罪悪感が人の生死に関与したり、ザ☆裏切りみたいな感じだったので、そうとうな罪の意識の強さだろうな。

自分で赦しがたいものを他人に赦してもらうことで、救われることもあるけ、依存することもある。

天国(パライソ)にすがるのも仕方がない時代

天国(パライソ)とはどのような場所か?

働かなくてもいい、年貢を納めなくてもいい、搾取されなくてもいい、飢えなくていい。

死ぬとそんな世界に行くことができる。

今を生きるのに必死だと、そりゃあ宗教にすがりたくなるよな。

仏教でも極楽浄土がありますが、女性は行くことができません。

なので、キリスト教って女性にウケたんじゃないかなって勝手に思っている。

現代日本で生きられるのってありがたい

年貢は・・・税金と言う形で納めていますかね!

宗教弾圧もなくて、ほいほい処刑されることもありません。

クリスマスパーティー楽しんで、除夜の鐘を衝いて、初詣にいける日本ってすばらしいよね。

爆発とかアクションとか、派手さはないけど、人間の弱さとか葛藤とか、深く考えることができる良作だったと感じる。

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